@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00004603, author = {猪目, 祐介 and INOME, Yusuke}, month = {2023-04-12, 2023-04-12}, note = {令和4年度(2022年度), application/pdf, 宇宙空間には様々なエネルギーを持つ粒子が無数に存在している。その中でも数十keV(keV:103eV)を越えるエネルギーを持つ光子はガンマ線と呼ばれ、宇宙空間に存在する様々な天体現象から放出されている。ガンマ線は中性粒子であるため、荷電粒子である宇宙線とは違い宇宙空間での磁場との相互作用によって曲げられない。そのため宇宙の奥深くまで見渡す事のできるプローブとして注目されている。そこで長らく地上からのガンマ線観測を行ってきた各国のグループが手を組み、世界で唯一の次世代ガンマ線天文台を建設するCherenkov Telescope Array(CTA)計画が立ち上がった。 この計画は、従来から10倍近い感度向上を達成し、20GeVから100TeV以上にわたる極めて広大なエネルギー領域でのガンマ線観測を目指す国際共同実験である。CTA計画では観測するエネルギー領域にあわせて3種類の大気チェレンコフ望遠鏡が建設される予定である。一番大きな大口径望遠鏡(Large-sized Telescope, LST)は直径23mの反射鏡を持ち、焦点面検出器(カメラ)には1855本の光電子増倍管(Photo Multiplier Tube, PMT)が搭載される。LSTの初号機はスペイン領カナリア諸島ラ・パルマ島に2018年に完成しており、現在本稼働に向けた最終調整と、これに続くLST2-4号機の開発準備が行われている。私はこのLSTに搭載されるカメラの開発や性能評価に携わってきた。カメラに搭載するPMTの性能評価を高精度かつ迅速に行うために、カメラ内に搭載するモジュール単位で使用できる暗箱や発光時間幅の短いパルス光源、そのパルス光量を幅広いダイナミックレンジで制御できる光源ボックス等を開発しており、これらを統合して光検出器の時間応答性や出力波形を詳細に評価できる測定セットアップを完成させた。 本論文では、LSTに設定された要求値を満たすカメラ装置を開発するために私が行ってきたハードウェアや性能評価セットアップの設計・開発、またこれらを利用して得られた評価結果について述べる。またカメラの光検出器となるPMTの性能評価用光源として開発した発光時間幅がピコ秒オーダー(ピコ秒:10-12秒)の極めて高速なレーザーパルス光源装置については、その動作原理や詳細な時間応答特性についても述べるとともに、PMT以外に速度応答性の高い半導体光検出器や光電管も併用して光源自体の性能評価を行い、光検出器の評価用光源として高い性能を発揮できる結果が得られているのでこれも併せて述べる。}, school = {甲南大学}, title = {大口径チェレンコフ望遠鏡に搭載する高速カメラの開発}, year = {}, yomi = {イノメ, ユウスケ} }