@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00004598, author = {藤本, 直樹 and FUJIMOTO, Naoki}, month = {2023-04-12, 2023-04-12}, note = {令和4年度(2022年度), application/pdf, 擬ロタキサンとは、環状分子内を軸分子が貫通した分子であり、軸分子の末端が大きい分子では閉じられていない化合物である。軸分子の両端が閉じているロタキサンと比較して、不安定であることが知られている。ロタキサンは分子機械の重要なパーツであることが知られており、多くの応用研究に利用されているが、高い自由度をもつ擬ロタキサンの応用例はあまり多くない。安定な擬ロタキサンの創製は、新たな機能性材料開発において大きなインパクトを与えることが期待される。本研究では、安定性の高い擬ロタキサンの調製を目指し、軸分子の合成と擬ロタキサンの安定性評価を行った。  擬ロタキサンの安定性向上のために、軸分子と環状分子との間にはたらく相互作用の強化を考えた。環状分子として市販のジベンゾ−24−クラウン−8−エーテル(DB24C8)と24−クラウン−8−エーテル(24C8)を用いるため、軸分子にはクラウンエーテルによって認識されるアンモニウムカチオン部位を導入する。さらにクラウンエーテルとの間に静電相互作用が期待できるホスホニウムカチオン部位を導入する。また芳香環−芳香環相互作用を期待してホスホニウムカチオン上の置換基はフェニル基とした。トリフェニルホスフィンを出発物質として4段階の反応を経て、ホスホニウムカチオン部位とアンモニウムカチオン部位をもつ軸分子を合成した。長さの異なる軸分子とクラウンエーテルから擬ロタキサンを調製し、各種測定により擬ロタキサンの構築が確認された。また会合定数と単結晶X線構造解析の結果より、ホスホニウムカチオン部位の存在および軸分子のフェニル基とDB24C8のベンゼン環とのCH/π相互作用が擬ロタキサンの安定性を向上させうることを明らかにした。  ホスホニウムカチオン部位による擬ロタキサンの安定性向上への寄与はそこまで大きいものではなく、またホスホニウムカチオン部位は比較的安定性が低いため、より安定な構造であるホスフィンオキシド骨格をもつ軸分子の合成を検討した。4−ブロモフェノールを出発物質とし4段階の反応を経て軸分子を合成し、軸分子とDB24C8から擬ロタキサンの形成を行った。会合定数を算出したところ、ホスホニウムカチオン部位をもつときと同程度の安定性で擬ロタキサンが形成されることが明らかとなった。}, school = {甲南大学}, title = {ホスホニウムおよびホスフィンオキシド骨格をもつ軸分子の合成とクラウンエーテルによる擬ロタキサンの調製}, year = {}, yomi = {フジモト, ナオキ} }