@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00003393, author = {大橋, 卓史 and Ohhashhi, Takashi}, month = {2019-06-24, 2019-06-24}, note = {平成30年度(2018年度), application/pdf, 多孔性有機金属錯体(Metal-Organic Framework: MOF)と他の機能性物質からなる複合体は、両物質の機能を有する多機能性物質として注目を集めているが、その作製においては特定の界面にてMOFを形成する技術の開発が必須である。そこで、本研究では、MOFの前駆体である金属イオンをあらかじめ支持体となる機能性物質表面にドープし、その表面上にてMOFを選択的に成長させる手法の開発を行い、その形成メカニズムを明らかにすることを目的とし、さらに得られた試料の評価も行った。支持体となる機能性物質には、特異な性質を示す金属ナノ粒子ならびにガス透過膜マトリクスとして注目されるポリイミドを選択した。 まず、MOFの一種であるZIF-8をターゲットとし、Zn2+を表面にトラップしたAgナノ粒子を用いてZIF-8成長反応を行ったところ、Agナノ粒子表面にて選択的にZIF-8が形成し、Ag@ZIF-8コアシェル構造体が得られることが明らかとなった。この構造体形成において、Agナノ粒子表面上にZn2+をトラップすることが鍵となっており、未修飾Agナノ粒子を用いるとコアシェル構造体とならず凝集体が形成することを明らかにした。この手法を応用することでAu@メソポーラスシリカ@ZIF-8複合体といった階層構造を構築することも可能であり、得られた試料も多孔性物質のふるい能とナノ粒子の触媒活性の両方を有しており、分子サイズ選択性を有する触媒として機能することが確認された。  次に、ポリイミドフィルムを用いて、その表面上での選択的MOF形成技術の開発を行った。表面を部分的に改質したポリイミドフィルム内に様々な金属イオンをドープし、有機リガンドと反応させることで、MIL-53 (Al)、JAST-4、HKUST-1、ZIF-8といった様々なMOFをフィルム表面に選択的に形成することに成功した。また、二次元基板上でのMOF形成において、MOF結晶の配向は非常に重要なファクターであることが知られているが、JAST-4結晶をターゲットとした系にて、その合成条件を検討したところ、その条件によって[100]配向および[001]配向が変化することが明らかとなった。本手法は、様々な金属イオンと有機リガンドからなるMOFに対応可能なアプローチであり、結晶が非常に密に集積したMOF膜が形成可能であることからガス透過メンブレンとしての応用展開が期待される優れた手法である。  本研究の結果は、MOF前駆体である金属イオンをあらかじめ成長サイトにドープすることで、固液界面での成長を誘起することが可能であることを示しており、これまで溶液分散系において合成されてきたMOFの形成手法とは大きくことなる新規MOF合成手法ならびにMOFをベースとした多機能性物質構築の新たな手法としての展開が期待される。また、得られた複合体は分子選択性を有する触媒やガス分離材料としての応用が期待され、MOF分野における応用展開において新たな知見を与える重要な材料になり得ると考えられる。}, school = {甲南大学}, title = {固体材料界面での多孔性金属錯体作製技術の開発ならびに機能性物質の創製}, year = {}, yomi = {オオハシ, タカシ} }