@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00003390, author = {中川, 十志 and Nakagawa, Toshi}, month = {2019-06-24, 2019-06-24}, note = {平成30年度(2018年度), application/pdf, 本論文提出者の所属する研究室では以前より、スピロボラート結合を有する構造体を用いて高次構造体を構築する研究を行っている。これまでに報告されたスピロボラート型の環化三量体は、分子内の三つのスピロボラート結合に起因する三価のアニオン性を有し、カチオン性ゲストに対して会合挙動を示す。また、テトラキススピロボラート型の環状構造体が、環化三量体の構造要素であるフェニレンビス(ジヒドロキシナフタレン)とテトラヒドロキシアントラキノンの多成分反応により構築されることを報告している。使用する構造要素を変化させることで様々な構造体を構築できるこの系は更なる発展が期待される。そこで本研究では、分子構造体の構築手法として新たに、遷移金属と含窒素複素環との間の配位結合を利用することで、得られる高次構造体の多様化と、構造要素の合成経路の短縮を図った。  調製した各含窒素複素環導入型配位子を構造要素として用い、スピロボラート結合を有する高次構造体の構築を検討した。反応に用いる配位子の構造、成分数、遷移金属の種類および温度を精査することで、パラジウム(II)または白金(II)含有型環状構造の形成を示唆するデータを得た。環状構造の構築では、形成するスピロボラート結合間の距離と、副生成物であるオリゴマーの溶解性が重要であることが実験により示唆された。また、同様の配位子と金属を用い、それらの配位数を変化させることで、さらに高次な構造体であるオクタキススピロボラート型のかご型構造体の形成についても知見を得た。  高次構造体構築におけるビス(ジヒドロキシナフタレン)配位子の有用性を探るため、配位子を六配位のチタン(IV)と組み合わせることによるかご型分子の調製を試みた。N,N-ジメチルホルムアミド中N-メチルモルホリンの共存下でビフェニレンビス(ジヒドロキシナフタレン)とビス(2,4-ペンタンジオナト)チタン(IV)オキシドとの反応が進行し、M2L3型(金属中心二つと配位子三つからなる構造体)のかご型分子が自己組織化的に得られることを見出した。さらに、チタン(IV)、パラジウム(II)または白金(II)、および含窒素複素環導入型配位子であるピリジルジヒドロキシナフタレン配位子を組み合わせることによって多元金属系構造体の調製を行った。ピリジルジヒドロキシナフタレン配位子をビス(2,4-ペンタンジオナト)チタン(IV)オキシド、ジクロロパラジウム(II)ビスアセトニトリルの順に反応させることにより、チタン(IV)/パラジウム(II)かご型分子をワンポットで調製した。一方チタン(IV)/白金(II)かご型分子についても、ピリジルジヒドロキシナフタレン配位子前駆体と塩化白金(II)酸カリウムとの反応により白金(II)架橋型ビス(ジヒドロキシナフタレン)配位子を予め調製し、脱保護させた後ビス(2,4-ペンタンジオナト)チタン(IV)オキシドをM2L3 かご型分子調製と同様の条件で作用させることで得た。チタン(IV)/パラジウム(II)およびチタン(IV)/白金(II)多元金属系構造体の正確な構造は、X線結晶解析によって完全に示された。}, school = {甲南大学}, title = {含窒素複素環導入型分子構造体の構築}, year = {}, yomi = {ナカガワ, トシ} }