@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00001774, author = {新田, 恭平 and Nitta, Kyohei}, month = {2016-06-15, 2016-06-15}, note = {平成27年(2015年度), 高分子物質は鎖状構造のみならず、分岐を有するグラフトや樹状高分子など、多様な構造を形成できる。このうちグラフト高分子は、高分子主鎖を構成するビニルモノマーの選択肢が多く、またグラフト鎖の鎖長を変化させることも可能である。このため、高分子のモノマーの組成と構造を同時に変えることができ、構造と機能の相関を検討するのに適している。本論文では、親水性および疎水性の成分を分子内に有する両親媒性グラフト高分子に焦点をあて、得られた高分子の溶液特性および表面特性、バルクの特性について解析し、バイオマテリアルへの応用に向けた多様な材料特性について検討した。特に疎水性のグラフト鎖として、環状モノマーであるトリメチレンカーボネートの開環重合により得られる非晶性のポリトリメチレンカーボネートを基盤材料に用いて検討した。得られた主な結果は次の事項である。 1)アクリルアミド誘導体の末端水酸基から環状モノマーを開環重合させる反応条件を検討した。有機触媒の量を調整することにより、副反応を回避して重合性官能基を有する新規マクロモノマーの合成法を確立した。この疎水性マクロモノマーは、多様なグラフト高分子創製のための基盤材料となった。 2)疎水性マクロモノマーを親水性モノマーと共重合させたグラフト高分子を創製した。水中において疎水性相互作用による凝集力が働き、自発的にポリマーコロイドを形成した。グラフト鎖の鎖長およびマクロモノマー組成の増大により、粒子径の増大と臨界会合濃度の低下が認められた。さらに温度応答性モノマーを導入すると、溶液温度の上昇に伴ってコロイド間の凝集力が強くなり粒子径の増大が認められたが、疎水鎖が非晶性であるため、水中での分散安定性が高いことを明らかにした。 3)疎水鎖と親水鎖をグラフト鎖に有する両親媒性グラフト高分子を基板に塗布し、薄膜を創製した。この薄膜表面に水を滴下すると、直ちに疎水性から親水性に表面特性が変化し、この親水化した薄膜を乾燥させると、再び疎水性となることを見出した。このような水に対する表面濡れ性の変化は、1 分間以内に完了することが明らかとなった。 4)疎水性マクロモノマーを架橋剤存在下、イオン性モノマーとともに反応させてヒドロゲルを創製した。得られたゲルはイオン性モノマーに規定されたpH 応答性を示すとともに、塩基性の疎水性色素分子が内包されることが明らかとなった。さらにこの分子の内包挙動は、分子の極性の違いが識別可能であり、混合物から選択的に一方の分子のみを内包可能であることを見出した。}, school = {甲南大学}, title = {Diverse Biomaterials Formation by Graft Polymer Approach}, year = {}, yomi = {ニッタ, キョウヘイ} }