@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00001634, author = {坂井, 武司 and Sakai, Takeshi}, month = {2015-07-28, 2015-07-28}, note = {平成27年(2015年度), 算数教育において割合は,児童にとって理解することが難しく,教師にとって指導することが難しい単元である。本研究の目的は,割合に関する概念的知識と手続き的知識における「割合に関する状況」,「比較量に関する状況」,「基準量に関する状況」という3つの状況について,児童の知識を測定する調査問題の開発を行い,割合に関する知識獲得過程における,知識の変化のメカニズムを明らかにし,割合に関する数理構造の理解を促進する教授法を構築することである。 本論文は,1章において上記研究目的の詳細を示し,2章において論文提出者がこれまでに行ってきた割合の概念形成についての研究を,先行研究との比較を基に,その位置付けを行っている。3章においては,確率比較課題を用いて割合に関する概念的知識と手続き的知識の調査問題を開発している。調査問題に対し,スケログラム分析を行い,調査問題の妥当性と信頼性が保証されることを示した。そして,数理論理学の観点から命題論理と述語論理を用いて各調査問題において結論が導かれる過程を,児童の思考過程としてその数理構造を解明した。児童の推論過程を示すことにより,児童の考え方の構造的変化と質的変化という観点から,調査問題に対して水準及び段階の区分設定を行い各水準及び段階に属する児童固有の考えを抽出した。さらに,2つの知識間および3つの状況間において比較を行い,加法的な考え方の下で3つの状況のそれぞれにおいて割合に関する概念的知識と手続き的知識が関連付けられた後,「割合に関する状況」を中心に,3つの状況が加法的な考え方として統合され児童の考え方の構造的変化が生じ,乗法的な考え方の下で統合されることを明らかにした。4章においては,これらの分析を基に割合に関する数理構造の理解を促進する教授法として「割合」単元の指導計画に一般化の過程と反復過程を位置づけ問題の表出を通して概念的知識と手続き的知識が反復的に向上する詳細な過程を設定した。そしてこの指導計画に基づいた授業実践の事前・事後調査結果に対し重回帰分析とパス解析を行い,3つの知識である「基礎・基本としての教科書で学習した知識」,「活用としての概念的知識」,「活用としての手続き的知識」が相互に影響し合いながら向上していることを明らかにし,5章において,本研究としての考察を行い,割合に関する数理構造の理解を促進する新たな教授法を明らかにした。}, school = {甲南大学}, title = {算数教育における割合についての数理構造に関する研究}, year = {}, yomi = {サカイ, タケシ} }