@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00001558, author = {内田, 衛 and Uchida, Ei}, month = {2015-06-12, 2015-06-12}, note = {平成26年(2014年度), 電子部品の表面処理には、耐食性、電気伝導性、接触抵抗、およびはんだ付け性などの機能を付加するために主に電気めっきが使用されている。特に、はんだ接続部等における要求機能を満たすため、化学的に安定な金めっきが使用されているが、コスト軽減や機能向上を目的として金の代替めっきの要求が増加している。金の代替として対象となるのは白金族元素である。本研究では、電子部品の製造分野において必要不可欠な技術と考えられる「自己触媒型無電解パラジウムおよびビスマスめっき」について、従来法である無電解金めっきおよび置換型スズめっきの問題点の抽出、および問題点を克服するための新規無電解めっき浴の開発に取り組んだ。特に次亜リン酸塩および亜リン酸塩を還元剤に用いためっき浴を検討し、めっき浴中における化学種の化学平衡および電気化学平衡を明らかにするとともに、基本めっき浴組成およびめっき条件の確立、めっき皮膜組成、めっき皮膜の特性、および析出機構について検討し、電子部品への用途展開の可能性を検討した。 パラジウム-リン合金の析出に対する還元剤の利用効率は、次亜リン酸イオンの酸化速度(亜リン酸イオンの生成速度)に関係し、次亜リン酸イオンの酸化速度の増大に伴い急激に低下した。次亜リン酸ナトリウム濃度およびpHを制御することにより、還元剤の利用効率50%以上を達成した。また、亜リン酸塩を還元剤に用いた系においても、利用効率は60~80%の高い値を示し、Meerakkerらの理論に基づき反応機構を明らかにした。 さらに、無電解パラジウム-リン合金めっき部材とゴムとの接合を目的とした直接加硫接着について検討した。接着後の試料は、耐水試験においてもはく離強度の低下は認められなかった。無電解パラジウム-リン合金めっきは、複雑な形状の素材に均一な成膜が可能であり、優れた耐食性を有していることから、ゴムとの直接加硫接着の中間皮膜としての用途展開が期待される。 また、将来的に増加すると考えられる新しい電子部品であるSiCパワーデバイスにおける接合材料としての適用が期待される自己触媒型無電解ビスマスめっきの開発および用途展開、フレキシブルプリント配線板や液晶駆動用ICチップの接合を目的とした、亜鉛微粒子の接触を利用するクエン酸錯体浴からの無電解スズめっきについて、めっき条件を確立するとともに、皮膜物性および析出機構を検討した。Snイオンを還元剤とするクエン酸錯体浴からの無電解ビスマスめっきが可能であり、パラジウム置換処理を施した銅板上にビスマス皮膜が自己触媒的に析出することがわかった。得られた皮膜の融点は273℃であり、SiCデバイスの表面処理における条件を満たしていた。まためっき浴は非常に安定であり、早急な実用化が期待される。}, school = {甲南大学}, title = {自己触媒型無電解パラジウムおよびビスマスめっきの開発ならびに亜鉛微粒子接触型無電解スズめっきに関する研究}, year = {}, yomi = {ウチダ, エイ} }