@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00001557, author = {木下, 俊二 and Kinoshita, Syunji}, month = {2015-06-12, 2015-06-12}, note = {平成26年(2014年度), リチウム-硫黄電池は、活物質として用いる硫黄が1675 mAhg-1の非常に大きな理論電気化学容量を有することから、次世代型の高エネルギー密度蓄電デバイスとなり得る可能性があるため、注目を集めている。しかしながら、従来の電解質溶液を用いた電池系では、電気化学的な反応が生じた際に生成するリチウムポリサルファイドが電解質溶液に溶解してしまうため、硫黄をリチウム二次電池の正極活物質として用いることが困難とされてきた。 そこで、従来の電池系で用いられてきた電解質溶液を硫化物系固体電解質に置き換えた全固体電池とすることで、放電時に生成するリチウムポリサルファイドが溶解することなく、硫黄が可逆な電極材料として機能し得るとの観点から、硫黄を正極活物質とした全固体型リチウム-硫黄電池の検討を行った。正極活物質としての硫黄の利用効率を向上させる試みとして、1)電子伝導性と触媒機能の付与、2)機械的加工力を利用した均一な電極複合体の作製、3)液体成分の添加による電極複合体の均一性の向上について検討した。これらの検討により、全固体電池における硫黄の利用効率が、理論電気化学容量の約80%にあたる1270 mAhg-1まで向上することを見出した。さらに、100回程度の充放電を繰り返した場合においても、電気化学容量がほとんど劣化することなく、高容量、かつ安定した二次電池として動作することを見出している。 また、このような全固体型リチウム-硫黄電池を構築するための材料として、硫化物系固体電解質のイオン伝導特性の向上についても取り組み、1)75Li2S・5P2S3・20P2S5(mol%)ガラスにホットプレスを用いることで、稠密であり、かつ10-3 Scm-1以上の高いイオン導電率を有する固体電解質を構築できること、2)75Li2S・5P2S3・20P2S5(mol%)組成のガラスを523 Kで熱処理したガラスセラミックスにおいて、新しい結晶相が析出していること、また、この新しい結晶相が10-3Scm-1以上の高いイオン導電率を示すことを見出した。 さらに、全固体電池用の負極材料についても検討を進め、従来の電解質溶液を用いたリチウムイオン二次電池で用いられている人造黒鉛材料であるMCMB(メソカーボンマイクロビーズ)が、硫化物系固体電解質を用いた電池系においても優れた負極材料特性を示すことを明らかにした。}, school = {甲南大学}, title = {硫化物系無機固体電解質を用いた高エネルギー密度型全固体リチウム-硫黄電池の構築}, year = {}, yomi = {キノシタ, シュンジ} }