@phdthesis{oai:konan-u.repo.nii.ac.jp:00001554, author = {大道, 裕 and Daido, Yutaka}, month = {2015-06-12, 2015-06-12}, note = {平成26年(2014年度), 一つの個体を構成する同じゲノム情報をもつ細胞が,異なる個性を獲得する過程で中心的な役割を果たすのは,細胞によって特異的な遺伝子群を発現するメカニズムである。多くの生物のゲノムDNA配列が解明された現在においても,細胞によって異なる遺伝情報が読み出されるメカニズムは,依然として大きな謎である。近年,遺伝子制御研究のモデル生物として注目され,研究が盛んになってきた生物として,脊椎動物と同じ脊索動物門に属する海産動物のホヤがある。ホヤのオタマジャクシ幼生は,約3000と少数の細胞からなるにも関わらず,脊椎動物と共通のボディープランをもっている。胚発生が体外で進行し,胚が透明ですべての細胞を顕微鏡下で観察することが可能で,個体レベルの遺伝子機能操作も容易である。さらにゲノムサイズが小さく,シス調節配列の発見や解析が容易であるという利点もある。ホヤはモデル脊索動物としてさまざまな利点があるが,その一方で,特殊化する方向へ進化してきた生物であり,脊椎動物とのさまざまな相違点も存在する。ホヤと同様な研究モデルとしての利点をもちながら,脊椎動物に特有の性質も備えたシンプルなモデルとして注目されているのが,ゼブラフィッシュやメダカなどの小型魚類である。とくにメダカは,ゲノムサイズがゼブラフィッシュの半分であり,シス調節領域のゲノムレベルおよび個体レベルの解析に優れた特徴を備えている。  本研究では,メダカを個体レベルで細胞特異的な遺伝子発現制御機構を解析するためのモデル脊椎動物ととらえ,メダカを用いて新奇現象あるいはあらたに発見された分子の普遍性を明らかにすることを目指した。まず,ホヤを用いて発見された,細胞特異的な転写制御が関わる2つの現象について,その普遍性をメダカを用いて調べた。一つは,生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の非生殖現象における新奇役割の可能性である。もう一つの現象は,ホヤ胚を用いて見いだされた背腹軸に沿った遺伝子発現制御と遺伝子配置およびクロマチンレベルの遺伝子発現制御機構である。メダカを用いて,細胞特異的なシス調節領域を同定し,個体レベルでその活性を解析することにより,ホヤでみいだされたこれらの新奇現象が,脊椎動物にもあてはまる普遍的なものであることを示した。さらに,脊椎動物に特異的な細胞の個性化を伴う現象として,網膜における視細胞の多様性形成機構に注目し,メダカを用いた解析を行った。網膜視細胞の個性化に関わる分子機構として,錐体オプシン遺伝子とシス制御領域を共有する2つのmicroRNAを発見し,転写後調節と転写制御が共役することによる,視細胞の個性化に関わる新しい調節メカニズムを提唱した。}, school = {甲南大学}, title = {メダカをモデルとした細胞型特異的遺伝子制御機構に関する研究}, year = {}, yomi = {ダイドウ, ユタカ} }